ある日、あなたが他の女と談笑しているのを見て信じられなくなった。
あの愛の日々を取り返さなくては。
私は立ち上がった。
来週は私の30回めの誕生日。
最高の日にしたいのに、このままじゃ最悪の日になってしまう。
あなた以外あたしを幸せに出来る人は居ないのよ。
今週中に取り戻さなきゃ！
あなたの疑惑を暴く為にカマをかけた。
「ねえ、あなたが3回嘘をついたら、もうおしまいよ」
1回め、、、笑って誤摩化すのね？
2回め、、、フザけてもバレてるわよ。
3回め、、、動揺してる分だけタバスコを振るのね。
誕生日の前日、わたしはあなたを追いつめた。
「違うんだ！信じてくれ」
「もう信じられないわ。誰かに盗られるくらいなら、あなた殺して良いですか?」
冷たくなったあなたの上着のポケットに手紙を見つけた。
「30歳おめでとう。今日のサプライズのためにナイショで準備していたんだよ。喜んでもらえたかな？」
あなたが目覚める事は、もう無いから。
こぼれかけた、何の話？知らないふりの遺書。
～1年後～
来週はわたしの31回めの誕生日。
4ヶ月前に付き合った彼氏が、最近信じられない。
「ねえ、あなたが3回ウソをついたらおしまいよ。」
-終-
※「カツの妄想2016冬」は以上です。